suzumayou’s diary

読書記録、作詞作曲、エレクトーン演奏、大人のヴァイオリン等

京都伏見のあやかし甘味帖 [1] おねだり狐との町屋暮らし 柏 てん/著 -- 宝島社 -- 2017.8

 

 

 

上記のリンクですが💦

自分が読んだのは、京都伏見のあやかし甘味帖 [1]

おねだり狐との町屋暮らし、という副題。

しかし、検索してもコミックしか出てこないし💦

コミックになっているのか~とここで知りましたが。

 

図書館員のお勧めコーナーで手に取りました。

理由は簡単。

京都伏見には妹&甥っ子が住んでおり、伏見稲荷神社には2度行きましたし。

ここで(登山中!)甥っ子と二人で茶屋へ入り、おぜんざいも頂きました。

和服が似合う雰囲気で、非常に美味しかったですが、「ランチ食べた方がよくない? この値段…」と言ったことを覚えております。反省です💦

甥っ子は、お抹茶とおぜんざいの他、いなり寿司5つをペロッと平らげました。まだ10時~11時頃だったと記憶していますが… 当時まだ小3?か4?でした。

二十年以上も昔の話ですが、ふと、懐かしくなり、手に取りました。

 

この話に登場する「おねだり🦊」生まれたばかりの子狐ですが…

まるで人間の男の子ですね。幼児!

主人公のみかげが追っ払ってもついてくる。

そして、当時、私も宿泊していたのも京都の町屋❣

妹、甥っ子も一緒に一泊しまして。

独りで泊っても、4人までは同じ料金という和室でしたのでね。

3人分を予約したわけです。

フランス、台湾の観光客とも町屋でお喋りしたり。

楽しいひとときでした。

翌日、甥っ子たちは自宅へ~ 私は二段ベッドの大部屋(8人)へお引越し。

幼稚園の先生をしているという女性やら、香港出身の子やら、色々おりました。

自分もまだ30代で。貧乏旅行が趣味だった時代。

 

和菓子も大好き。

このお話の中でも、和菓子に町屋が出てくる!

懐かしいですわ~

本の感想というより、昔の思い出話になりましたね💦

 

続編もあるようで…

さらっと気楽に読めるので、(1時間半くらいで読める)誰でも手に取れますよ、甘味巡りをしたくなりますけどね。

血糖値が気になるお年頃でして… 😭

青の時代  三島 由紀夫/著 -- 新潮社 -- 2011.8

 

 

 

 先に紹介させて頂いた、『永すぎた春』と同じ日に図書館で借りて、こちらを先に読んだのですが…

 前半は、三島由紀夫の自伝かな?と勝手に思ってしまう程、私小説的で、少年から学生の心理を丁寧に描いており、(解説をあとで読み、実在する人の話だと知りました。三島本人じゃなかった!)期待しながら読み続けていたら… 

 後半、違法な稼業を親友と始め、一瞬で純粋さが壊れ、大人へと飛び越えた話に違和感ありました。

ひとことで言えば、「青」から「闇」へ、です。😱

この主人公の急激な変化に戸惑うのは、母親ばかりじゃない。読者である自分も…💦

 『永すぎた春』は、恋愛、結婚、家族、将来どれも決めきれず、曖昧なまま時間だけが過ぎる“青さ”が長引くことの苦さと滑稽さ。青春を「終わらないもの」として描作いた品。

 

 一方で、『青の時代』は、青春はすぐに破綻し、失われるもの、として描かれているのですが、それにしても、前半と後半の切り替えが急すぎる気が… 😨

 

 『永すぎた春』の優柔不断な主人公と、あまりにも対照的!

 

 個人的には、『永すぎた春』が好みですが。😅

 

 

 

 

海辺の扉 上下巻 宮本 輝/著 -- 文藝春秋 -- 2005.7

 

 

 

 

 まだ、全部で十作品も読んでいないとは思いますが、宮本輝の小説に外れはないといいましょうか…どれを読んでも、簡単にはストーリー展開が読めないのに、きちんと着地する構成力といい、日本的な懐かしさ、そして作品によっては自分が知らない外国の風とか空気とか匂いとか…行間から感じてしまうのです。

 

 人間の弱さも、どうしようもなさも、足掻きも、周囲の景色と一緒に描いていく心理描写も、自分の好み。好きな作家のひとり、といってしまえば、それまでですが。

 

 舞台はギリシアです。経済が破綻し、自分が実際に知るギリシア人らしさ(オーストラリアへの移民の人々ですが)陽気さ、強気、稼いだ分はすぐ呑んでしまう、視線が鋭い、(たまたま…かも)声がでかい、実際に知っているギリシア人の、あの人、この人の顔が浮かんできた。しばし、余韻に浸ってしまいました。

 

 息子を事故で死なせてしまい、だけど、判決は 父親(主人公)による殺人という判決。妻とは離婚。ギリシアへ逃避行し、滞在ビザのために同棲、結婚したギリシア人の妻と、「やばい仕事」を受けて、「豪華クルーズ」に乗り込む。

 誰が味方か? 敵か? サスペンスストーリー仕立てで、人情物語でもある。

一度も行ったことがない、ギリシアの大理石や光まで見えてきた小説でした。

 GWは自宅で過ごす方へ スリリングな船旅を小説を通じて味わえます。お勧め👍

永すぎた春 三島 由紀夫/著 -- 新潮社 -- 1988.2

 

 

 

 1か月以上前に読んだままレビューを書いていない本がまだまだあるので、駆け足で書いておきます。

 今日からやっと、GWの休暇です。嵐のような雨で、自宅で読書するには良い休日となりそう。😅

 

 三島由紀夫作品の中で、重すぎず、難しくなく分かりやすいストーリー展開、そして心理描写も、「うんうん、こういうこと分かるかも」と頷ける。要するに、とても読みやすい小説でして。素直に楽しめました。『潮騒』のような分かりやすさ、といえば伝わるでしょうか。

 

 主人公は大学生。大学近くの古本屋の看板娘に恋をする、という青春もの。タイトルから、「永すぎた春ってことは、もしかして、破綻になるのか?」と予想して読み始めたら… 違ってた。

 息子はまだ学生だから、と父親の命令で結婚はせず、婚約するのです。

恋愛期間は、相手がどう思っているのか、ヤキモチ妬いたり、ドキドキ感があるでしょうけれど、この二人もそう。ですが、婚約してしまうと、安全圏というか… 

この「安心感」を逆手に取った、読者を楽しませるストーリー展開も流石だと思いました。

 二人の親、特に主人公の母親が強烈で、存在感ありすぎで、「ここまでやる?」と思うけれど、なんか、個人的には憎めないです。

 最初は影が薄い婚約者、古本屋の看板娘女(名前忘れた💦)の『兄』の恋も絡まって、この先、どうなる⁉ と、二人が遂に結婚に至るまで、全く飽きさせない。

三島作品の「重さ」に頭が疲れたら、『永すぎた春』を手に取って下さい~とお伝えしたいです。

 

天人五衰 三島 由紀夫/著 -- 新潮社 -- 2003.4

 

 

 

 

 昼休みに読み終わり、思いもしなかった結末に、唖然としました😮

内容に触れると、これから読む予定の方々の楽しみを奪ってしまうからなぁ。🤔

(二)で登場した勲のような青年、再び登場か⁉

これは面白い展開になりそう!という、読み始めた時の予想通り。

面白くはなりました。面白いというか、途中、八十歳を超えた本多が気の毒というか、痛々しいというか… (これ以上は書けない😭)

これは、本多も読者も全く予期していなかった物語の展開!

でも、現代なら、こういう想いをしている高齢者は多いかもしれない、あらゆる事件があるし… と、思いながら読み進むと!😮

これまた、予測していなかった慶子の行動!

ここでまたまた、大きく物語が動きます!

自分も今、長編小説を執筆中だから分かるのですが、当初の予定とは全く違う方向へと、物語が勝手に動いていく瞬間が幾度もあります。

恐らく、三島由紀夫もそうだったのかもしれません。🤔

二十歳で死ぬのか、死なないのか、という点についても。

本多に似ている!「見る・観察する」ことが好きな三つの黒子がある少年も。

 

更に驚いたこと。

物語のラストであり、クライマックスでもあるのですが、なんと!

本多は八十歳を超え、聡子と再会を果たします!

八十三歳になった聡子と!

本多もびっくり、読者もびっくりな聡子の台詞。

一体、どういう意図があるのか⁉

結局、謎だらけ。

だけど面白い!

…という結末でした。

音楽が人智を超える瞬間 篠崎 史紀/著 -- ポプラ社 -- 2024.9

 

 最近、読んだ本の中でも、超お勧めの一冊‼

複数の著作があるマロさんの最新作です。

クラシック好きなら、まずもって、知らない人はいないと思いますが、NHK交響楽団のコンサートマスターを長年務められ、野球界の王会長のような存在です✨

自分のヴァイオリンの先生も、マロさん、そしてマロさんのご両親(ヴァイオリン講師)のお弟子さんなので、毎回レッスンで、「子供の頃から、こういう講師に教えて頂けていたら、自分の音楽人生、もっともっと豊かになったに違いないし、やる気も出ただろうなぁ。本人の興味、実力、努力よりも、「良い講師と出会う」ことこそ、最も大事なことかもしれない✨と思う今日この頃…が三年以上継続中ですが…

 

 マロさんのご両親の子育て。お父様がお若い頃、スズキメソードを生んだ、あの鈴木さんが住む長野へ移住し、「今日から弟子にして下さい!」

 マロさんご自身も、高校卒業後、ヨーロッパ旅行へ。その時に留学先を決めたこと、留学体験談、作曲家たち、楽曲について、子供時代を過ごした北九州市の人々、などなど内容は様々で、音楽ファン、クラシックファン以外の方にも、子育て中の親には特に読んで頂きたい一冊。🥰💗

ハンチバック 市川 沙央/著 -- 文藝春秋 -- 2023.6

 

 

 


 

 自分が応募しようとしている文学賞を受賞し、文学雑誌に掲載され、その後、芥川賞も受賞し、話題となった作品。

作家さんご自身の体験があってこその作品内容でしょうし、彼女じゃなければ、こういう視点では書けない、唯一無二の小説だなと、実際に読んでみて衝撃を受けました。

例えば、紙の本を手にしたときの質感だったり。

健常者(という区分が正しいかどうかは、置いておき💦)の自分は、気持ちが落ち着く、ページを捲る感覚が好き、などなど。ネットの文字を追うより、自分のペースで読み、ふと、顔を上げて瞑想したり。良いことしか浮かばないです。本を持つと重い、と別の視点に触れ、あぁ、そうか、と納得。迂闊に物は言えないものだ、と。

かなり、どぎつい内容でして、(産めなくても妊娠したい、そのための行為も愛がなくてもしたい…? ここまでやるの⁉)と、書く勇気に驚いた!というのが、正直な感想でした。

 

文章を書く上で、或いは物語を紡いでいく過程で、「自分らしさって、あるのかなぁ」と自信を無くしたのも事実。

 

なかなかブログ記事も書けず、やっと、こうして書いても、どんどん読んでいるので追いつけないですが。

自分以外の人間の物語を追体験できる、というところが読書の楽しみの一つですね。😊